こんにちは、ゆずです!

今回は、印象派展に行ってきたので、そのレポを書きたいと思います!

この印象派展は上野の東京都美術館で2024年1月27日~4月7日までの展示です。

いままで、こういった美術系のことは、旅行で美術館に行ったときなどに書いていましたが、結構好きです。

特に好きなのが、チェコの画家であるアルフォンス・ミュシャと今回の展覧の見どころであるフランスのモネが大好きです。

この二人の画家の共通点はジャポニズムに精通していた部分です。結局、日本人の血が流れているからか、どちらも浮世絵などにハマった経緯のある画家のようです。

ちなみにミュシャに関してはチェコまで見に行きましたので、いつか記事に出来たらと思っています。(ほぼほぼ記憶から消え去っていますが笑)

さて、ざっくりとわたしなりに印象派について調べたので、まずは印象派とはなにか説明したいと思います。興味の無いひとは読み飛ばして、レポの方を読んでください笑

印象派とは

これまで、ヨーロッパでは絵画といえば貴族やお金持ちの肖像画や宗教画が主流であり、もともと識字率の低かった時代に、その国の権威やキリスト教に利用されていました。それに対して、風景や庶民の暮らしについての絵を描きはじめたのが印象派です。すなわち当時は異端とされていました。

しかし、なぜ印象派が始まったのか、これにはいくつかの要因がありました。

1つ目に、ヨーロッパの産業革命がはじまり、娯楽などに利用できるゆとりができたことです。

2つ目に、科学が発展し、絵具がチューブで販売されるようになり、外にでての写実ができるようになったことです。

つまり、お金があるのが貴族だけではなくなり、絵を販売する相手が増えたことで特定の人物であったり宗教画である必要が亡くなりました。印象派のなかでは産業革命を象徴した工場などがかかれた風景もよく見られます。

そして、絵具がチューブになったために屋外での作成が楽になったため風景画が増えました。印象派の特徴はやはり「明るさ」「光」です。水と太陽の輝きや、風景のなかでの柔らかいぼやけた感じなどはこういった技術の進歩により、作成しやすくなりました。

といったところで、当時の印象派はもともとのアカデミックな画家からはかなりの批判があったようです。そのなかで、最も最初に印象派として作品を出したのが今回の展覧会のタイトルにも入っているモネです。最初にサロンに出したのが「印象 日の出」という作品。海に対して日の出が出始めた、淡い色のなかにオレンジの日が入っているのが本当にかわいい色の合わせで、私の母の言葉を借りると「安心する」絵画です。この作品の名前から印象派という派閥になり、今でも愛されています。

この印象派はさきほど述べた通り、ヨーロッパではかなり批判されましたが、アメリカのサロンで評価され、逆輸入のかたちでその後ヨーロッパでも評価されるようになっていきました。(そしてそのあと、世界大戦などが続きキュビズムなどの独創的なものになっていきます。)

ちなみに印象派の代表画家といえば、モネ・セザンヌ・カミーユ・ドガあたりでしょうか。ゴッホも印象派に含まれることがあります。

わたしが大好きな山田五郎先生のYouTubeでそれぞれの紹介動画があるのでぜひ見てみてください!

本当に山田五郎さん動画面白いの、見てみてね。

さて、ここから展覧会レポです笑

今回、印象派展が行われているのは東京都美術館です。こちらは上野公園のなかにある美術館です。

https://maps.app.goo.gl/XNmtuP8MihakuxDC6

毎回道に迷いますが、公園内のスタバの裏にいけば大体わかります笑

こちらのポスターが出迎えてくれます。

この美術館は第1、3月曜日が休館日となっています。
私は休館日翌日である3月19日の火曜日に訪問。
13:30ごろにチケットを購入しました。

チケットは当日券もありました。
窓口購入も可能ですが、ネットでも購入可能です。
私はネットで購入しましたが、ネットでの購入ではチケットの発見がありません。形に残らないので少し寂しい気もしますが、取っておいてもしょうがないのもわかっています。笑 
チケットをとっておきたい方は窓口での購入をお勧めします。

平日昼間は10分程度並べばチケットも購入可能でしたよ。
大学生・高校生は春休みの期間に入っているため、通常の平日よりはやや混んでいたかもしれません。

QRチケットをピっとして中に入ります。

まず最初に出迎えるのが、この展示。

本当に本の表紙をみるような入口です。

そして、動画撮影も可能だったのですが、この壁画を映す照明が波のようにゆらゆらのきらめいている演出がなんとも印象派を思わせて、これからの展示が楽しみになりました。

今回の印象派展では5つのチャプターに分かれていました。
そのチャプターごとにレポしていきます!

  • 伝統への挑戦

 こちらは印象派の先駆けの絵が飾られており、残念ながら「印象 日の出」はありませんが、町の様子やそこで働く人々の絵が飾られています。
 このチャプターでわたしのなかで最も気になったのがジュリアン・デュプレ「干し草作り」です。
 本当に印象派の先駆けなんだなと思うのが、かなりパキっとした色遣いであるのは印象派ぽくないのですが、庶民の働く姿を描いていたり、光の具合(夕暮れ?に見えた)を丁寧に描いているといった印象派の象徴らしい部分も見られるのが面白いなぁと思いました。

  • パリと印象派の画家たち

 こちらから、有名なヨーロッパの印象派の方々の登場です。

 モネ、カミーユ、モリゾ、ルノワールと続きます。
 モリゾの「テラスにて」は過去に東京富士美術館でみたことがありました。
 そして、このチャプターで最も印象的だったのはもちろんこの展覧会の目玉、モネ「睡蓮」です。
 モネの睡蓮は、自宅の庭に日本庭園を立てて、その池に育てた睡蓮を朝から晩まで(連作というらしい)描き続けたものになります。
 なので、モネの睡蓮はかなりの作品数があります。当時は朝の睡蓮と夕方の睡蓮を並べて展示したようです。

 特にモネは最初の作品の「印象 日の出」から水辺の風景を特徴としていました。この睡蓮というモチーフに行きついたのはこの水と光の関係性をとらえるのに長けていたからとのこと。
 本人も好きだったんでしょう。

 やはり、今回の展示会のなかでも最も作品の前で人が立ち止まって鑑賞していました。

 この展示会は主にアメリカのウスター美術館協力のもと成立しており、この睡蓮はウスター美術館に所蔵されているものです。
 多分昼の作品で水の部分が多く、水面に睡蓮の葉と赤みがかった花が少しあるものです。
 色味も落ち着くのですが、テーマのおかげで日本人には落ち着く作品になっているのではないでしょうか。

 ちなみに他の美術館でみたモネの睡蓮で覚えているのは、香川県直島の地中美術館のものです。
 真っ白な部屋の中で複数のモネの睡蓮が並んでいるのですが、その部屋がモネの睡蓮のためだけの部屋で、その室内丸ごとが作品になっていました。

語りすぎました。

  • 国際的な広がり

 こちらは上記で説明した通り、印象派は当時のヨーロッパでは受け入れられずアメリカで評価され、海外での人気を誇ったころの作品があります。
 ここではアメリカ人の作品と日本人の作品を中心に展示されていました。当時は日本でも黒田清輝がフランスに渡っており、日本人が西洋画を書き始めた時期になっています。

 このチャプターで目を引いたのが齊藤豊作の「風景」です。
 これは作品名というより、練習の一部だったのだと思いますが、紅葉の落葉した道が印象的で、ジブリの世界に近いものを感じました。
 ある意味ではジブリも印象派に近いものがあるのかもしれないなぁなんて思わせる作品でした。

  • アメリカの印象派

 こちらはウスター美術館の目玉作品がたくさん飾られていました。

 ここで、この日一番好きな作品がありました。エドマンド・チャールズ・ターベル「ヴェネチアン・ブラインド」です。

 これはソファに横たわる女性がブラインドから差し込む光に当たっている作品なのですが、色合いからテーマから本当に好きでした。
 ちょっと言葉にするのが難しいのですが、この展覧会のなかでは最も好きな作品でした。ブラインドを使用しているのも近現代の作品でありつつも印象派の雰囲気を醸しだしているのがエモーショナルでした。
 ○○派というとかなり昔のことに思えますが、第1回の印象派展は150年前。つまり1874年というと、欧米ではもう機関車もでき工場がたくさんできている時代です。
 日本は明治時代に入っています(大政奉還はが1867年、多分。)絵画もどんどん庶民にも拡大している様子もわかります。

  • まだ見ぬ景色を求めて

 最後は、正直あんまりおぼえていない…笑

 唯一覚えているのがセザンヌの「カード遊びをする人々」のための習作です。これもやはりただの街のおじさんがカードで遊んでいるものになります。
 習作なので完成品ではなく練習なのですが、これの完成品は5つあり、5つそれぞれやっているカードゲームが違うんだそう。

 正直そんなことよりも、やっぱりそこらへんにいるおじさんの絵が、売買される絵画になるということが印象派然としているなと思いました。

そして、最後にグッズ特設グッズコーナーです。

いやぁ、欲しいものはたくさんあったんだけど毎回買ってたらキリがないんですよね笑

今回の展覧会はフェイラーのハンカチとサブレミシェルのサブレ缶と猿田彦コーヒーのドリップパックが目玉の商品のようです。

サブレのサブレ缶欲しかったけど、使う用途も見つからなかったし、一人じゃサブレ食べきれないから(個包装になってないタイプ)諦めました。

他にも程よいサイズ(A4のファイルは入らないけどちょっとした買い物に使えそうなサイズ)にトートバッグなども欲しかったです…。

結局今回は母に送る絵葉書(リンゴ園)と自分の家に飾るための絵葉書(睡蓮)を購入しました。

まとめ

なぜか熱く語ってしまいましたが、美術館は大好きなのでこういった記事も増やしていきたいなと思っています。

やはり印象派は淡くて、穏やかな気持ちになれる絵が多いですが、当時は近代に近づき、宗教画以外のものを書く新時代の象徴であったことを考えるとそのギャップが感慨深いなぁと思います。

今回の印象派展は2024年4月7日までなので、興味のあるかたは急いで見に行くことをおすすめします!桜もちょうど綺麗に見られる時期かもしれませんね!

では!